〜熊本市交・8200形〜

8200形

8200形8201
1999/03/04、味噌天神前にて

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 8200形は1982年に登場した、日本初の営業用VVVF制御車で、日本の鉄道技術史に多大な功績を 残した車両として知られています。試験車を含めても営団地下鉄・日立製作所・大阪市交に次いで 4番目に登場したVVVF車となり、いかに早かったかがお分かりになると思います。VVVF車の導入が 早かったのは、VVVF制御の短所である誘導障害に対する軌道短絡が路面電車にはなかったことと、 架線電圧が600Vであることから耐圧性について有利であったことなどがあげられます。このため 路面電車ではチョッパ制御車両が少なく、広島と長崎で2形式が投入されたにすぎません。
 制御装置は三菱製の逆導通サイリスタを用いた1C1Mのタイプで、1台のインバータで120KWの モータを駆動している1車両1モータ式が採用されています。台車はM台車とT台車が1つずつで、 M台車は直角カルダン両軸駆動と いう珍しい駆動方式が使われています。なお、ブレーキは回生制動付きで失効した場合は発電 制動に切り替わるようになっています。
 車内はロングシートと1人がけの転換クロスシートが千鳥配置で並べられていて、ドアは 前・中扉ともに折り戸になっています。8201には「しらかわ号」、8202には「火の国号」という 愛称名が付けられています。8201と8202は車両の向きが異なっていて、連結器の向きも逆なのが 特徴です。

8200形VVVF装置
8200形のVVVF装置は、枕木方向に取り付けられています。下から見上げればその全容を 見ることが出来ますが、横からはなかなか見えにくいです。
8202、田崎橋にて。(1999/03/04)

8200形車内
8200形の車内です。車内はロングシートと1人がけの転換クロスシートの配置です。転換クロスは 一つを動かすと他も動いてしまうので、転換にはかなりの力が必要なようです。
8202、健軍町にて。(1999/03/04)

走行音[kmt8200a.ra/128KB]
収録区間:商業高校前→市立体育館前
RA形式:RealAudio 3.0 - 28.8 Mono, full response(Bitrate 16Kbps)
制御方式:VVVFインバータ制御(三菱逆導通サイリスタ・1C1M制御)
主電動機:120kW×1(MB-5005-A型、歯車比6.375)
※VVVF車両ながら直角カルダン駆動ということで、走行中はまるで釣り掛け車を 思わせる低い音が車内に響き渡ります。これはモータの真上で収録したものですが VVVF装置からの音も結構入ってきています。
走行音(VVVF装置真上)[kmt8200c.ra/56KモデムorISDN専用/331KB]
収録区間:交通局前→味噌天神前
RA形式:RealAudio3.0 - ISDN Mono(Bitrate 40Kbps)
※VVVF装置は車両中央付近の乗車口あたりの床下に積まれていますが、そのあたりに 立つと、VVVF装置からの音が豪快に聞こえてきます。音が若干高いため、音質の良いファイルに 限定させていただきますが、ハッキリと聞こえてくると思います。

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★このページの参考資料:
  交友社「鉄道ファン」1982年8月号・1998年11月号
  鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」1986年6月号・1991年11月号
  ジェー・アール・アール「私鉄車両編成表」
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(C)音鉄館/OTOTETSU-KAN/おとてつ 1997-2009 作成:1999年4月8日 最終更新:2009年1月25日
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