〜小田急電鉄・2600形〜

2600形

2600形2874
1999/01/28、海老名にて

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※前ページの写真は、2666F2886、代々木上原にて。(1998/06/21)


 2600形は近郊区間の各停用として、1964年に登場した小田急初の20m大型通勤車です。 車体長が伸びただけではなく、幅も2900mmに広がりました。当時は3M2Tの5連で登場し、また 冷房や先頭車のスカートは取り付けられていませんでした。
 制御装置は抵抗制御ですが、制動時に別電源から界磁を励磁することによって回生制動が できることが大きな特徴で、経済性向上が図られています。また電動車3両分の電動機を 2台の主制御装置でコントロールするのも特徴です。すなわち3両1ユニットであるわけです。 電動機出力は117KWとなっています。
 1967年から編成にT車を1両増結し6両編成となりました。最終的には1968年までに6連22本の 合計132両が登場しました。
 この2600形はHE車と呼ばれた2400形の後継車であることから、「NHE(New High Economical)車」 とも呼ばれましたが、現在ではそう呼ぶ人はまずいないようです。それでも登場当時は画期的な 車両であったことには間違いありません。
 1000形を導入する前、VVVF制御装置の現車試験のためにサハ2762を改造して1986年3月17日から 営業運転を開始しました。現在はすでに元のサハに戻っています。
 1000形8両固定車が登場した1992年頃から一部の編成を8両編成に組み替える工事が始まりました。 2600形は前述の通り電動車は3両1ユニットであることから、2ユニットと先頭車を集めて1編成 としました。6連10本を8連5本に組み替えた結果、先頭車が10両と中間付随車が10両余りましたが、 この中間車を電装して8連をもう1本造りました。この編成の制御装置は2000形と同じIGBT素子を 使用したVVVFインバータ制御となりました。これでも余った先頭車8両と中間車4両は廃車となり、 現在では6連12本と8連6本の120両が在籍しています。2600形の6連には未更新の編成が多くあり、 このまま更新されない場合は先行きはそう長くはなさそうです。
 6連は各停の他、急行に入ることもあります。8連は各停・準急の限定運用となっています。

走行音(6連)[oer2600b.ra/275KB]
収録区間:小田原線 相武台前→小田急相模原
RA形式:RealAudio 3.0 - 28.8 Mono, full response(Bitrate 16Kbps)
制御方式:抵抗制御
※6連の走行音です。2600形は起動時の爆音が凄まじいのが特徴で、見なくてもこれだけ 聞ければ形式が分かってしまう車両です。1964年頃に登場した車両の中ではこんなに起動時の 音が大きい車両は他にはないのでは、と思うくらいです。
回生制動が切れて空気制動に変わるところで前後方向に衝撃が走ってしまうのが、乗り心地の 面から見てもちょっと不利なところかもしれません。
走行音(8連)[oer2600a.ra/277KB]
収録区間:小田原線 厚木→海老名
RA形式:RealAudio3.0 - 28.8 Mono, full response(Bitrate 16Kbps)
制御方式:抵抗制御
※8連は6M2Tと、6連の3M3Tと比較してM車の比率が高いため、加速度が若干上がっています。 そのため、起動時の音もだいぶ異なるのが分かると思います。
走行音(VVVF車)[oer2666a.ra/258KB]
収録区間:小田原線 鶴川→柿生
RA形式:RealAudio3.0 - 28.8 Mono, full response(Bitrate 16Kbps)
制御方式:VVVFインバータ制御(三菱IGBT初期型)
※6連を8連に組み替えた際、余剰となった付随車を活用して改造されたのが2666Fです。 2000形と同じVVVF装置を搭載しています。登場当時は2000形の登場時と同じ走行音でしたが、 後に現在のものに変更になっています。4M4Tとなっているため、他の8連車とは番号の付け方が 特殊なものになっています。

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★このページの参考資料:
  吉川文夫「小田急−車両と駅の60年−」大正出版
  小田急電鉄広報誌「おだきゅう」
  小田急電鉄会社要覧
  小田急電鉄「小田急五十年史」
  鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」1986年6月号
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(C)音鉄館/OTOTETSU-KAN/おとてつ 1997-2009 作成:1999年2月10日 最終更新:2009年1月25日
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